現在日本経済は様々な要因による景気停滞の中にあります。このような状況下において平成14年度税制改正は、税制全体において減収とならないことを前提に、日本経済を活性化しその基本的な成長力を高める為、税制面において経済社会の構造変化に適切に対応することを基本姿勢としています。平成14年2月1日に連結納税制度を除く部分について平成14年度税制改正案が国会に提出され、3月27日・29日に可決成立しました。(連結納税制度については現在国会で審議中。)
今回は中小企業に影響の大きい改正点等、重要なポイントについて説明していきます。
1.交際費等の損金不算入制度の定額控除限度額の引上げ
中小企業の税負担を軽減しその活力を引出す為、交際費等の損金不算入制度について、資本金1,000万円超5,000万円以下の中小企業の定額控除限度額が300万円から400万円に引上げられ緩和されました。 (図1参照)
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従前 |
期末資本金1,000万円以下の会社 | 年間400万円までの支出した交際費等の金額の80%まで |
→ → → |
改正後 |
期末資本金5,000万円以下の会社 | 年間400万円までの支出した交際費等の金額の80%まで |
| 期末資本金1,000万円超5,000万円以下の会社 | 年間300万円までの支出した交際費等の金額の80%まで | |||||
| 期末資本金5,000万円超の会社 | 支出した交際費等の金額で損金の額に認められる費用はなく全額損金不算入 | |||||
| 期末資本金5,000万円超の会社 | 支出した交際費等の金額で損金の額に認められる費用はなく全額損金不算入 |
2.同族会社の留保金課税における税額の軽減
上場会社等においては、所得を配当という形で株主に分配し、株主の配当所得に対し所得税が課税されます。一方同族会社においては所得を個人に分配せず、社内に蓄えることによって個人レベルでの所得税を免れることが出来る為、所得金額のうち一定額を超える金額を社内に蓄えた場合、通常の法人税とは別に、年3,000万円以下の金額には10%、年3,000万円を超え1億円以下の金額には15%、年1億円を超える金額には20%の税率で追加課税が行われます。この留保金課税については、中小企業の自己資本の充実を阻害するといった批判もあり、今回の改正で、資本金1億円以下の同族会社に限り、留保金(社内に蓄えた金額)に対する追加税額について、平成14年4月1日から16年3月31日の2年間の措置として、追加して課税された税額の5%に相当する金額が軽減されることになりました。
3.中小企業投資促進税制の拡充
中小企業の設備投資を支援し、投資促進が景気回復に寄与するよう、中小企業投資促進税制を適用できる機械装置の取得価額の最低限度額が230万円以上から160万円以上に、また、リースの場合のリース費用総額の最低限度額が300万円以上から210万円以上にそれぞれ引下げられました。また、適用対象の機械装置については取得価額の7%の税額控除か又は30%の特別償却の選択適用を継続した上で、その適用期限が平成16年3月31日まで延長されました。
4.退職給与引当金の廃止
企業の組織再編成を促進し、日本企業の国際競争力の強化と経済の活性化を目的に連結納税制度の導入が現在国会で審議中であり、4月にさかのぼっての適用となりそうです。連結納税制度は企業グループ内において、黒字企業の利益と赤字企業の損失を通算することを基本としている為、税収減が生じます。財務省のアンケート調査に基く試算結果によると、連結納税制度導入による法人税の税収減は約8,000億円程度と予想されています。
この税収減の対応策として、連結付課税、受取配当の益金不算入制度の見直しなどの措置とともに、経営者にはなじみの深い退職給与引当金が廃止されることになりました。具体的には14年4月1日以降開始する事業年度から、退職給与引当金を廃止し、その廃止前の引当金は4年間で取り崩すことになります。なお、資本金1億円以下の法人等は特例で10年間で取り崩すことになっています。この引当金の廃止による増収分は3,240億円と見込まれています。
5.土地重課関係(適用停止期限の延長)
平成14年度の改正点ではありませんが、土地重課制度(土地の譲渡益に対して通常の法人税の他に5〜15%の税率で追加課税される制度)について、以下の通り適用停止期限が延長されています。
| 平成8年1月1日以後の譲渡 | 平成10年1月1日以後の譲渡 | |
| 所有期間5年超
(長期所有等一般) |
5%追加課税 | 適用停止措置→15年12月31日まで延長 |
| 所有期間5年以内
(短期所有) |
10%追加課税 | 適用停止措置→15年12月31日まで延長 |
※所有期間2年以下の超短期重課制度(15%追加課税制度)は平成9年12月31日で廃止されています。
税制改正については、その意味と背景を認識するとともに、自企業における影響を確実に把握することが重要でしょう。
会計ビッグバン〜時価会計パート2〜
先月号では、「金融商品」のうち何が時価会計の対象となるかについて説明しましたが、今月号では、その時価の根拠と時価評価した際の評価差額が財務諸表の何処に表示されるのかを説明して行きます。
<時価とは>
金融商品会計基準における時価は、「公正な評価額」とされており、一般的には市場価格があるものについては、下記にあるような市場価格の終値等の期末日現在の価格で評価されます。なお、継続適用を条件として、期末日前1ヶ月の市場価格の平均を使用して評価しても良いことになっています。また、市場価格が無いときは「合理的に算定された価格」を公正な評価額としています。
| 種 類 | 市 場 価 格 に 基 づ く 価 額 |
| 上場株式 | 株式取引所の終値又は気配値 |
| 店頭登録株式 | 業界団体が公表する基準価格 |
| 市場で売買される非公開株式 | 株式売買の仲介業者等による売買価格又は店頭気配値 |
| 上場債券 | 取引所の終値もしくは気配値又は店頭気配値 |
| 市場で売買される非上場債券 | 次のいずれか
@業界団体が公表する基準気配値 A株式売買の仲介業者等による売買価格又は店頭気配値 |
| 証券投資信託 | 取引所の終値もしくは気配値又は業界団体が公表する基準価格 |
<評価差額の会計処理>
先月説明した通り「売買目的有価証券」と「その他有価証券」は、貸借対照表に時価で評価した金額を表示するようになりますが、帳簿価額と時価との差額の表示方法は、有価証券の所有目的によってそれぞれ違っています。
「売買目的有価証券」は、頻繁な売買を前提として短期的な時価の変動により利益を得ることを目的としているため、売買活動の成果の一つである期末簿価と時価との評価差額は損益計算書に反映させます。会計処理は以下の通りとなります。
| 例)A株式の帳簿価額が150万円で、期末時点の時価が180万円の場合 | |
| (借方)売買目的有価証券 30万円 | (貸方)その他有価証券 100万円 |
| (資本項目) | (投資資産) |
「その他有価証券」は、所有の目的が売買活動による利益を得るためではないので、帳簿価額と時価との差額を営業の成果として損益計算書へ反映させるのは適切ではなく、資本の部へ計上することとされています。会計処理と財務諸表上の表示は以下の通りとなります。
| 例)A株式の帳簿価額が300万円で、期末時点の時価が200万円の場合 | |
| (借方)売買目的有価証券 30万円 | (貸方)有価証券運用益 30万円 |
| (流動資産) | (投資資産) |
| (資本の部) | ||
| T.資本金 | 10,000,000 | |
| U.法定準備金 | ||
| 1.資本準備金 | 0 | |
| 2.利益準備金 | 1,000,000 | 1,000,000 |
| V.剰余金 | ||
| 1.任意積立金 | 0 | |
| 2.当期未処分利益 | 3,500,000 | 3,500,000 |
| W.有価証券評価差額金 | -1,000,000 | |
| 資本の部合計 | 13,500,000 | |
上記の事例の場合に「その他有価証券」の減少は、将来のお金の減少であり、最終的には株主持分も減少すると考えられるため、資本の部を減少させることになります。逆に時価が増加した場合には、資本の部が増加することになります。持ち合い株なども「その他有価証券」に該当するため、時価会計の導入により、これらの含み損益が株主に対して明確に表示され、適正な情報公開が可能となります。皆さんも財務諸表を見る際には資本の部に注目してみてください。
今回は、前回勉強したリスクをどのような保険でカバーしていくかを勉強していきます。
先輩「早速、財産損失リスク・収入減少リスク・賠償責任リスク・人的損 失リスク・ビジネスリスクをどのような保険でカバーしていくかを 勉強しよう。」 友達「前回の勉強の時に上記リスクの全てを保険でカバーする事はできな いと言っていましたが、具体的にはどのリスクですか?」 先輩「それは、ビジネスリスクなんだ。ビジネスリスクには自社の信用や 取引先・金融機関の破綻等が予想されるけど、この部分は、ISO を取得したり、信用調査や情報収集を行い、取引先や金融機関を選 択し、カバーしていくしかないよね。」 友達「なるほど。ペイオフ解禁で銀行の破綻問題等も新聞で報道されてい ますからね。」 先輩「そうだね。これ以外のリスクに関しては、ある程度保険でカバーし ていくことは可能になるんだ。じゃあ、勉強していこう。」 ┌─リスクに対応する保険は───────────────────┐ │@財産損失リスク〜火災保険・動産総合保険・盗難保険・建設工事保│ │険等 A収入減少リスク〜利益保険・店舗休業保険・所得補償保険・│ │医療保険等 B賠償責任リスク〜PL保険(生産物賠償責任保険)・│ │請負賠償責任保険等 C人的損失リスク〜生命保険・傷害保険・各種│ │共済等 │ └───────────────────────────────┘ 先輩「代表的には、このような保険だね。当然の事ながら、会社の業種・ 形態によりリスクも様々だし、対応策も変わってくるけどね。」 友達「そうですね。@からBまでは比較的保険期間も短いし、保険料も高 額にはならないですよね。ただし、Cに関しては、保険期間も長く なる場合もありますし、保険料も種類によっては高額になりますよ ね。どのように保険を選択していけば良いのですか?」 先輩「そこが一番難しい所なんだ。保険の種類も経営者と社員によって変 わってくるからね。まずは、社員の保険について勉強しよう。」 ┌─社員の生活を守るためには──────────────────┐ │「企業は人なり」という言葉があるように、優秀な人材の確保は企業│ │の永遠のテーマです。その為には、仕事への向上心の育成という点か│ │ら、業務には直接関係のない私生活における社員の健康や生活の安定│ │を提供することで、間接的効果によって労働力の質を高めることがで│ │きます。すでに、福利厚生プランとして保険を活用をしている企業も│ │あるかと思います。ここでは、代表的な保険を紹介します。 │ │@社員の死亡に備える保険 │ │ 総合福祉団体定期保険・・・会社が契約者となり社員を被保険者と│ │ する1年間更新型の団体定期保険。 │ │A社員のケガに備える保険 │ │ 傷害保険・・・傷害保険とは主に損害保険会社が発売しているもの│ │ で事故によるケガや死亡に対する損失を補償する保険です。 │ └───────────────────────────────┘ 先輩「総合福祉団体定期保険に加入するには、会社が弔慰金規程や死亡退 職金規程を設けていることが前提になっているから注意するんだよ 。また、この保険は1年ごと更新型の団体保険という事で、保険料 が割安で加入できるし、損金として経費処理できるからね。もちろ んこれ以外にも、一般的な定期保険や終身保険・養老保険等も考え られるね。」 友達「なるほど。経済状況も低迷している中ですから、掛け金の安い保険 は企業にとってもありがたいですね。それから、社内規程の整備は 確認していくべきですね。」 先輩「そうだね。社内規程等については改めて勉強する機会を設けよう。 それから、傷害保険は職場内、通勤途中、家庭内等日常生活におけ るあらゆる傷害事故に対応する普通傷害保険や、交通事故や建物 火災による傷害事故に対応する交通傷害保険等があるよね。一方、 生命保険業界ではいわゆる第3分野の保険と言われる医療保険なん かもあるね。」 友達「そうですね。医療保険には私も加入していますよ。」 先輩「今回勉強した保険以外にも、たくさんの保険種類があるから、業種 ・形態により適正な保険を選択していくべきだね。次回は経営者の 保険について勉強していこう。」
企業を取巻くリスクには多種多様のものがあります。保険業界でも規制緩和によりニーズに対応する様々な保険を発売しています。自社に合う保険を選択していくことも経営者の重要な判断です。
インターネットでは日本のホームページを見ても海外のホームページを見ても同じ料金です。インターネット内に入れば通信料は無料になるのでどんなに距離があろうと同じ料金になるのです。では、これを普段使っている電話に利用する手はないのか?そこで考えられたのがインターネットを使った電話です。通常の電話回線を使った場合、相手までの距離と通話時間で課金されます。例えば、間にインターネットを使えば

となり、平日昼間NTTを使用すれば3分40円かかるのが17円で済むことになります。
これがVoIP(ヴォイス・オーバー・インターネット・プロトコル)技術です。マイライン登録時の選択会社にあったフュージョン・コミュニケーションがこの技術を使い市外一律3分20円のサービスを提供しています。では、24時間インターネットにつないだままで定額料金となるサービスを使っていれば、

となり、定額料金の部分を抜けば市内通話分の3分8.5円で済み、さらに電話料金を安くすることができます。
インターネットの検索をするホームページで有名なヤフーはこの技術を利用して日本国内・海外への電話を3分7.5円という料金体系で提示し実験をスタートしています。(ヤフーの24時間接続サービスYahooBBに加入し機器の設置と別途基本料金が必要です。)
今後は、NTTも同様の技術を使い電話使用料金の低価格化を計画しています。電話料金の低価格化はインターネットを介すことで更に進んでいくでしょう。また、最近進んでいるインターネットの高速化は、動画の配信を可能にし、これまでの情報伝達手法を変えてきています。インターネットを使った様々な技術革新には今後目を向けておく必要がありそうです。
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書面添付へのコメント 国民生活金融公庫 甲府支店 融資課長 佐藤 真 様 |
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| 審査を行っている立場から申し上げますと、書面添付がされている決算書は安心できます。 信頼性のある決算書ですから、審査の際に決算書の信憑性のチェックを簡単に済ませることができ、決算書の内容に関する調査にいち早く取りかかれ、融資までの時間を短縮する事が可能になります。 書面添付制度は、融資を行う為に有用な制度であり、その信頼性は融資をする際の審査期間短縮につながります。 |
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書面添付申告の重要性をご理解いただき、3期以上連続して書面添付申告を実践された関与先の皆様に対して、TKC全国会より表敬状が贈呈されましたのでご紹介いたします。
現在TKC全国会では、金融機関との交流会を積極的に開催しており、その交流会の中で書面添付申告制度についても理解を深めてもらう努力をしています。また、書面添付申告実践企業には金利の優遇制度があるTKC戦略経営者ローン(インフォメーション2001年5月号参照)も全国の金融機関で続々と取扱いを発表しております。是非この機会に書面添付申告をご一考ください。


┌─────────────────────────────────┐ │ 10日 本年5月分源泉所得税・住民税の納付 │ │ 17日 所得税予定納税額の通知 │ │7月1日 本年4月決算法人の法人税等確定申告 │ │ 本年4月決算法人の消費税確定申告 │ │ 本年10月決算法人の法人税等中間申告 │ │ <前年度の消費税額が年間48万円超400万円以下の場合>│ │ 本年10月決算法人の消費税中間申告 │ │ <前年度の消費税額が年間400万円超の場合> │ │ 翌年1月決算法人の消費税中間申告(第1回分) │ │ 本年10月決算法人の消費税中間申告(第2回分) │ │ 本年7月決算法人の消費税中間申告(第3回分) │ │ 住民税第1期分の納付(条例による) │ └─────────────────────────────────┘