少子高齢化
先ごろ発表された、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」によれば、これまでの予想を超える速さで高齢者の割合が増加し、総人口に占める65歳以上の方の割合は、2000年の17.4%から2050年には2倍以上の35.7%に上昇するとの予測も出ています。このような人口構成の歪みから、年金の財源が不足することは以前から叫ばれていましたが、そのしわ寄せは、掛け金の増加・支給額の抑制という形で現れています。毎年のように改定される年金制度に不安を持っている方が多いのではないでしょうか。
年金はいつからもらえるのか?
「年金を貰えるようになったら、役員報酬を減額して少しでも会社の経費を減らそう。」という計画を持っている経営者の方もいらっしゃると思います。しかし、ご自身がいつから年金を支給されるのか本当にご存知ですか? 支給開始時期は生年月日によって違いますので確認が必要です。昭和16年4月1日以前生まれの方の年金支給開始年齢は次のようになっています。

この内、@とAの支給開始年齢が下表のように引き上げられていきます。(女性は5年遅れで引き上げられますので、5年を加えて判定)
| 生年月日 | @の支給開始年齢 | Aの支給開始年齢 | B・Cの支給 開始年齢 |
| 昭和16年4月2日〜昭和18年4月1日 | 60 | 61 | 65 |
| 昭和18年4月2日〜昭和20年4月1日 | 60 | 62 | 65 |
| 昭和20年4月2日〜昭和22年4月1日 | 60 | 63 | 65 |
| 昭和22年4月2日〜昭和24年4月1日 | 60 | 64 | 65 |
| 昭和24年4月2日〜昭和28年4月1日 | 60 | 65 | 65 |
| 昭和28年4月2日〜昭和30年4月1日 | 61 | 65 | 65 |
| 昭和30年4月2日〜昭和32年4月1日 | 62 | 65 | 65 |
| 昭和32年4月2日〜昭和34年4月1日 | 63 | 65 | 65 |
| 昭和34年4月2日〜昭和36年4月1日 | 64 | 65 | 65 |
| 昭和36年4月2日以降生まれ | 65 | 65 | 65 |
60歳から65歳までの間の年金支給年齢がまず定額部分について段階的に引き上げられ、次に報酬比例部分が段階的に引き上げられます。
中小企業経営者は年金が減額される?
中小企業のオーナー経営者は、会社の借入金の保証人になっていることなどから、思い切って役員報酬を減額できない場合があります。また、確かな後継者が現れるまでは、高齢になっても第一線を退くことができずに現役を続ける場合があります。そのような現役経営者には今年の4月から更に厳しい年金制度の変更があります。65歳未満で現役の方の年金については、現在、年金額を2割減額した上で、報酬の額に応じて一部もしくは全部の減額が既に実施されています。これに加えて4月以降は、65歳以降現役の場合にも70歳まで、支給される年金の減額調整が行われ、その間厚生年金保険料を負担することになりました。

今回変更となる65歳から70歳までは、報酬と老齢厚生年金の合計額が月額37万円を超える場合に、超えた金額の半額の年金が減額調整されることになります。ただしこの変更により年金が減額されるのは4月2日以降65歳になる方で、既に65歳に達している方(昭和12年4月1日以前生まれ)は減額の対象になりません。つまり、生まれが1日違うだけで大きな差が生じます。年金支給の有無やその金額は、老後の生活設計だけでなく、会社の将来にも影響が大きいので、この機会に確認しておきましょう。
会計ビッグバン〜その@企業会計の役割〜
「キャッシュフロー会計」「時価会計」「退職給付会計」など、今多くの企業会計制度が国際会計基準の名の下に変わろうとしています。しかし、なぜ今企業会計制度が変わるのか?また、それによって我々にどのような影響があるのか?今月号から連載で大きく変わりゆく企業会計制度について考えてみます。
<会計の生い立ち>
企業会計制度とは、「企業に関する取引データを収集・処理し、それらを情報として企業内外の情報利用者(利害関係者)に伝達する役割を果たすための制度」とあります。では、なぜそのような役割を担うようになったのか企業会計の歴史にちょっと触れてみましょう。
15世紀頃のヨーロッパでは、多くの商人が航海による貿易で活躍していました。商人は、航海に使う船、労役など貿易事業に必要な資金を投資家から調達して航海を始めました。航海が終わると貿易事業の儲けだけでなく、航海に利用した船まで売って、すべて現金に換え投資家に分配していました。この貿易事業の成果を分配する際に、商品の売買取引や費用などを正確に記録・計算する方法として複式簿記の技術が生まれました。この時代は現金に始まり現金で終わっていましたので記録・計算するだけの複式簿記の技術だけで十分でしたが、その後時代は19世紀頃、産業革命を迎え複式簿記だけでは不足となってきます。
産業革命では、鉄道、生産機械など鉄鋼設備が発達し、商業から工業へ飛躍的な発展をとげました。これにより経営者といわれる企業家が生まれ、企業家達は鉄鋼設備を求め、巨額の資金を集めるようになります。ここで広く資金を集める手段として株式会社制度が生まれました。商人は、投資家から集めた資金を航海が終わると1回の配当で全て分配していましたが、大規模設備による長期生産を伴う企業では終わりを決めることが出来ず、一定期間を定め定期的に成果を分配することになりました。事業年度の考え方の始まりです。また、設備に投じた巨額の資金を回収するためには長期間が必要となり、企業の継続が問われるようになったのです。投資家達は巨額の資金を安心して提供する代わりに、企業に対して各事業年度の適正な損益計算方法と企業の財産状況を正しく計算するためのルールを求めるようになります。これに答えて企業家は積極的にルールを決め、その情報を公開するようになりました。このルールと情報開示が、企業会計の始まりです。当然、ルールはどの企業も同じでなければ投資家は「どの企業に投資しようか?」と比較判断することが出来ないため、全ての企業に共通の基準が出来上がったのです。日本では、昭和24年に『企業会計原則』が創設され、その後時代背景に沿って幾つかの企業会計の基準が制度として作られ、今日まで約50年間企業会計の根幹を担っています。今回は「会計の国際化」という時代変化に伴ない新基準が制度化されました。
<企業会計が必要とされなかった日本>
このように企業の資金調達のためにも重要であるはずの企業会計が、日本ではあまり重要視されていないのが現状です。では、なぜ日本では企業会計が重要視されていないのでしょうか。
その最大の理由は、戦後著しい成長を遂げた高度経済成長にあります。終戦後、経済力を失った日本は早期の経済復興を目指し、高品質で国際的に競争力のある製品を作って、輸出を増やす必要がありました。それには設備投資を促進して、技術進歩を伴う形で生産力を高めなければなりません。この経済復興に必要な資金を金融面で支えたのが、政府を主体とした金融機関です。
金融機関には、資本力のある都市銀行や地方の信用金庫及び信用組合のような小さな金融機関もありますが、この当時「護送船団行政」といわれる金融機関の保護行政の中、零細企業であっても安定した資金(借入金)を受けることができ、すべての企業が安定成長を遂げることが出来た時代でした。このような経済環境の中、一部の上場企業を除き、日本のほとんどの企業は投資家からの資金提供(直接金融)を受けることなく、担保重視の金融機関からの資金提供(間接金融)を受け続けたため、企業会計が必要ではなくなってしまったのです。
しかし、金融ビッグバンによる「護送船団行政」の廃止から相次ぐ金融機関の統廃合を考えると、今後企業の資金調達手段は本来の直接金融に比重がシフトするものと予想されます。各企業が会計のあり方を考え直す時期に来ているのではないでしょうか。
前回は「従業員同士が共謀して行う不正」と「会社外部の者と共謀して行う不正」の手口について勉強しました。今日は社内不正を未然に防ぐ仕組みについての勉強です。
先輩「今までは、社内不正の手口について勉強してきたけど、今日は社内 不正を未然に防ぐ為の仕組みについて勉強しよう。」 友達「今までの勉強から考えますと、社内不正を防ぐ方法はたくさんある はずですね。経営者として不正を未然に防ぐ為にはどのような点に 注意していけば良いですか?」 先輩「不正を防ぐ上で一番重要なことは、経営者と社員が信頼し合えるよ うな職場作りを心掛け、不正の起きにくい社内の仕組みを構築し確 立していく事だね。じゃあ、社内不正が一番発生しやすい経理の不 正防止又は早期発見の仕組みを勉強しよう。」 ┌─不正の起きにくい経理の仕組みは───────────────┐ │1.取引の処理は必ず2人以上の手を経て完結するようにする │ │2.同一事項の取引記録を2ヶ所以上で行う │ └───────────────────────────────┘ 先輩「1については、最初に勉強したように、不正が発生する最大の原因 は、1つの取引の処理を1人の従業員が完結して行うことだね。だ から、2人以上の担当者を設けて行うようにし、1人だけでは取引 の処理が完結しない経理の仕組みを作ることが必要なわけだね。例 えば、一定額以上の支出は、複数の担当者の承認が必要という決ま りを作るといいんじゃないかな。2については、同一事項の取引記 録の中で、その記録を必ず2カ所以上で行って、相互間でチェック できる仕組みを制度として確立していく事が必要という事だね。例 えば、現金出納帳と売掛金元帳の記帳を別々の担当者に行わせると いったことだね。」 友達「わかりました。我社でも徹底させていきます。でも、従業員の少な い中小企業では無理じゃないですか?」 先輩「そんな事は無いよ。従業員が少なくたって工夫次第で可能になるよ 。要するに、何度も言っているように1人の従業員に一定の業務を 任せきりにしないでチェック機能を発揮できるように社長自身ある いは奥さんが業務を分担するようにして、経営者と従業員がお互い に信頼し合い、不正が起きやすい環境を排除した仕組みを作ること が重要だよ。」 友達「なるほど。この間、私の後輩が会社を設立したばかりなので、早速 教えてあげます。」 先輩「じゃあ、次に社内不正を防止し、不正の早期発見にも役立つ方法を 紹介するよ。」 ┌───────────────────────────────┐ │1.予算制度の採用 │ │予算制度とは、本来会社の業績を管理するための手段ですが、会社の│ │目標を明確に定めこの目標を実現するには何をしなければいけないか│ │という経営活動の指針を与えたり、定期的に予算と実績との差異を把│ │握することで、異常があれば不正の有無も確認する事ができます。ま│ │た、差異の原因を分析・追及し各担当者の責任を明確にすることを習│ │慣づけることにより、従業員の経営に参加する意識を高めることがで│ │き、間接的に不正を防止する事に繋がります。 │ │2.月次決算の採用 │ │月次決算とは、経営管理を目的として毎月行われる決算(月次貸借対│ │照表・月次損益計算書の作成他)です。月次決算を行うことにより把│ │握された実績の数値は予算と比較され、予算管理にも採用されます。│ │また、前年同期または前月と比較し、金額の異常性の有無も把握する│ │事が出来ると同時に異常があった場合には、その原因を分析すること│ │で不正の発見に繋がる場合があります。 │ └───────────────────────────────┘ 友達「この方法はすぐにでも行えそうですね。最近我社も継続MASで予 算計画をしたばかりですし、毎月の巡回監査で月次決算も完璧です からね。」 先輩「そうだね。不正の起こらない会社作りを目指してくれよ。」
4回シリーズで社内不正について勉強してきました。景気低迷の影響から、社内不正が増加している傾向にあります。不正が発生しにくい仕組みを構築することが社員のちょっとした出来心にブレーキをかけます。この機会に貴社の管理体制を見直していきましょう。
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書面添付へのコメント 甲府信用金庫 融資部審査課長 小林 治士 様 |
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| 決算書は企業の“成績表”とも言えるものであり、書面添付がなされている決算書については、透明性・信頼性が高いものと評価しています。 当金庫でも今後、企業・税理士・金融機関が一体となり企業の健全な発展を図っていくための有効なツールとして、書面添付制度を活用していきたいと考えています。 |
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書面添付申告の重要性をご理解いただき、3期以上連続して書面添付申告を実践された関与先の皆様に対して、TKC全国会より表敬状が贈呈されましたのでご紹介いたします。
2001年8月号のインフォメーションでご紹介した様に平成13年分所得税確定申告書の税理士署名押印欄の下に書面添付提出の確認欄が追加されました。また、今後、他の申告書についても書面添付提出確認欄の追加が予定されるなど社会での信用性・認知度はさらに増してきています。企業への透明性が求められている現在、是非、書面添付申告についてお考えになっては如何でしょうか。


第2回UBC資産運用研究会公開講座開催
前回(平成13年11月16日)に引続き、第2回目となるUBC資産運用公開講座を開催いたしました。今回は、銀行経営の内情、これからのグローバルな経済下における銀行破綻の仕組み、現在ある金融商品基本概念の問題点、日本における投資循環の矛盾などの問題点について分かりやすく話していただきました。また、多岐に渡る質問にも丁寧に回答され、大好評のうちに終了いたしました。

なお、今回のこの企画に参加できなかった皆様のために当日の模様をインターネットで公開する事が決定いたしました。これはインターネット放送局である(株)ハロー山梨様のご協力により実現するもので、3月下旬頃にインターネットホームページhttp://www.yayaya.co.jp/上で公開する予定となっております。参加できなかった皆様は是非ご覧ください。
┌─────────────────────────────────┐ │10日 本年3月分源泉所得税・住民税の納付 │ │15日 給与支払報告に係る給与所得者異動届出(随時) │ │30日 本年2月決算法人の法人税等確定申告 │ │ 本年2月決算法人の消費税確定申告 │ │ 本年8月決算法人の法人税等中間申告 │ │ <前年度の消費税額が年間48万円超400万円以下の場合> │ │ 本年8月決算法人の消費税中間申告 │ │ <前年度の消費税額が年間400万円超の場合> │ │ 本年1月決算法人の消費税中間申告(第1回分) │ │ 本年8月決算法人の消費税中間申告(第2回分) │ │ 本年5月決算法人の消費税中間申告(第3回分) │ │ 非課税法人等の住民税均等割の申告 │ │ 軽自動車税の納付(条例による) │ │ 固定資産税(都市計画税) │ │ 第1期分の納付(条例による) │ └─────────────────────────────────┘