最近、ある団体の法人関係のデ−タを見せて貰った。会員数約1万社の内、直近の1年間に倒産及び廃業が約250社であった。比率は2.5%である。高いと見るか低いと見るか。私の感想は、景気云々の割には少ないな、である。
森首相までIT(情報技術)革命と言いだした。パソコンをやっと使えるようになった我々の年代には、なにやら特別のものに思えて気が重い。何のことはない。しょせん道具が便利になるだけ。鈍行が特急に代わったと思えば。
株主代表訴訟が花盛り。僅かな費用で簡単に起こせることもあるが、株主権として商法では当たり前の規定。大和銀行の大阪地裁の判決は、11人の取締役に対し830億円の賠償を認めた。これも法律通り運用されるようになっただけ。
監査役の権限の強化は、30年前に遡る。当時、商法の大家、鈴木竹雄東大教授が論陣を張っておられた。今や監査役の権限及び責任は、会計及び業務監査にまで及ぶ。倒産会社の監査役(弁護士)に債権者が5千万円の賠償請求、怖い話。
資産運用は、老後の生活費を考えると、大きな課題。我が国では、成人式、結婚式、学費と全て親が負担。しかも見返りのない投資。年金も当てにならない。国の貸借対照表は、債務超過。やはり長期運用を真剣に考える必要があるのでは。
原油価格が高騰。すぐ治まるかと思ったが、長引いている。これは、ボデーブローのように後で効いてくる。インフレの芽は、いろんなところに潜んでいる。インフレは、優良企業にも資金面でダメージを与える。そこで再読のお薦め。
3年前「超インフレがやって来る」(澤上篤人著 明日香出版社)を、皆様に贈呈した。頭で感じ、つま先まで届く期間は、実に3年以上。読み直して戴きたい。併せて新刊「この3年が投資信託の勝負どき」(同著、社)も紹介したい。
社内不正の発見も、我々の役目のひとつ。しかし、パソコンの発達と、取引の広域化が、これを難しくしている。諸規定の整備、内部統制組織の確立、実査の実施、取引履歴の残るソフト等の組み合わせで、ある程度防ぐことができる。
だが、巧妙に仕組まれると発見は難しい。ITが進んでくると、なおさら。ここで一番大切なのは、経営者が常に目を光らせ、巡回監査に協力的であることだ。善人ゆえ魔が差す。経営者の役割は、不正の起こりにくい環境整備である。
連休を利用し友人が、やってきた。米国の名門大学で国際経済を学び、大学院在学中にスカウトされ、日本に戻り銀行マンとなった。現在は、大学教授である。ところで、子供の教育の話になったが、話が一向に噛み合わない。不思議だ。
学生時代、意気投合して20数年のお付き合い。唐突に彼は、定年になったら一人で外国へ移住すると言いだした。「はっ」と気がついた。そうか、彼の思考は米国人だ。いつの間にか、私が日本的社会に同化してしまったんだ。
私の個人主義は、地元に根付き風化してしまった。協調、先祖、墓、家等を大事にする典型的日本人になっていたのだ。それが解った瞬間、違和感はなくなった。個人主義の思考、行動を久しぶりに思い出して楽しい休日となった。
シドニーオリンピックも終わった。経営者の目で見て印象に残ったのが、女子マラソン。全てをその日に照準を当て、コースを隅から隅まで研究し、それに合わせた練習を繰り返す。その結果が金メダル。緻密な経営の神髄に通じますな。
最後に、経営者諸氏に警告。日本は、いよいよ混乱期に突入。仁義無き戦いがはじまる。「まあまあ、なあなあ」の日本的手法は、ライバルにとっては、好都合。なぜなら、隙だらけ。甘いところを突かれれば、沈没することになる。
法令違反が絡めば一巻の終わり。だから身辺をすっきりさせて、スキャンダルから身を守る。基本に忠実、法令遵守、正攻法で、ライバルの自滅を待つだけ。Fair(公平)が、一番。これが21世紀生き残り合戦の王道である。
大和銀行ニューヨーク支店の巨額損失事件をめぐり、同行の現・元取締役ら11人に総額約829億円の損害賠償を命じる判決が9月20日大阪地裁で言い渡されました。株主代表訴訟の請求額としては他に例をみない巨額な賠償金に「役員受難の時代を迎えた」との声も聞かれます。
今回はこの事件を参考に、株主代表訴訟とはなにか、取締役は社員の行動にどこまで責任を負うのか等を中心に考えてみます。
株主代表訴訟とは?
株主代表訴訟は、代表取締役も含めた取締役が会社に対して損害を与えた場合、株主がその取締役に対して訴訟を提起するものです。(インフォメーション93/8号参照)取締役は会社を代表する地位にあるため損害を与えても責任追及がなされず、会社や株主の利益が害される恐れがあります。そこで商法では、取締役らの責任追及手段として株主による訴訟の提起を認めています。これを株主代表訴訟といい、平成5年の商法改正により合理化が図られ、6ヶ月以上株式を所有していた株主なら、8,200円という低額な訴訟費用で取締役に対して損害賠償を求めることができるようになっています。わずかな費用で訴訟が出来るようになったのを契機に、株主からの損害賠償に備えて「役員損害賠償責任保険」(インフォメーション94/3号参照)が発売されており契約者が増加しています。
今回の大和銀行の一件は、まさにこの株主代表訴訟が提訴され、現・元取締役らに保険でも賄いきれない程の巨額な賠償命令が言い渡されたのです。この判決の特徴は、支払不能に近い巨額な賠償額はもちろんですが、社内の不正行為を防ぐシステムの整備を怠った事に対する取締役の責任、つまりリスク管理を怠った事を「注意義務違反」として、取締役が敗訴したことにあります。
重くのしかかる取締役の責任!!
では取締役は会社に対してどのような責任を負っているのでしょうか?主に次の5つが考えられ、民法や商法によって厳しく規定されています。
1)善良なる管理者の注意義務をもってその職務を遂行すること。
2)法令・定款・総会の決議を守り、忠実にその職務を遂行すること。
3)他の取締役が適正にその職務を遂行するよう監視すること。
4)取締役会の承認を受けないで会社の競業行為をしないこと。
5)取締役会の承認を受けないで会社と取引をしないこと。
今回の一件では、取締役の責任について、1〜3の点に特に着目し判決が出されたと言えます。従業員がごく少人数であれば個々の行動に取締役の目が行き届きますが、大企業では一人一人の行動を監視することは不可能です。巨大な組織になればなるほど日常業務の全てを把握することは出来ません。そこで今までは、違法行為を知らなかった段階での取締役の責任は問われませんでした。しかし今回の判例では、知らなかったとしても、違法行為を防ぐための仕組み作りは出来ていたのか、また違法行為を見抜く責任があったのではないか、といった点があげられ、管理システムを整備する重い法的責任が取締役にはあることを明確に打ち出したのです。
こうした「企業統治」(コーポレートガバナンス)の考え方は、米国では既に定着しており、日本でもいよいよ適用されることになったわけです。
受難を回避するには?
では、取締役はどうしたら訴訟リスクを回避できるのでしょうか?
保険に入れば良いのでしょうか?それでは根本的な解決にはなりません。 根本的な解決方法は「透明性の高い経営」と「社員教育の徹底」に尽きるのではないでしょうか。最近の新聞報道でも大手企業が自社の製品に欠陥があった事を隠そうとする体質が見受けられました。困った事があったら隠す、合い言葉のようなこの体質こそ改善すべきです。また社員研修の徹底、業務記録の作成、法律家などの第三者によるチェック、違反者に対する制裁の強化などを行い、社内順法体制を整備する必要があります。こうした社内システムを確立していれば、仮に個人が暴走したとしても、取締役の責任は問われにくくなるでしょう。そしてもう一つ大切な事は、企業理念に則った「社風」を作りあげていくことです。今回の件でも違法行為をしない、隠さない社風が出来ていればこんな事にはならなかったはずです。
「名前だけで良いから」といって取締役になってはいませんか?法律上取締役の権限は絶大であるため、その責任も重大であることを十分理解してください。「知らなかった」では済まされなかったこの判決、重く受け止めるべきでしょう。
前回は、借入金についての勉強をしました。今回は未払金・未払費用等の勉強です。一緒に再確認していきましょう。
友達「こんにちは、先輩。今回は未払金等の勉強ですね。」 先輩「そうだね、じゃあ、早速、巡回監査報告書の内容を見てみよう。」 ┌───────────────────────────────┐ │未払金、未払費用、仮受金等の発生原因と経過を調べ、特に長期滞留│ │金については適切な処置を指導したか。 │ └───────────────────────────────┘ 友達「未払金や未払費用は毎月何気なく利用していますが、実際にはどの ように使い分けるのですか?」 先輩「じゃあ、説明しよう。」 ┌─未払金と未払費用──────────────────────┐ │未払金は通常の取引に関連して発生する買掛金以外の未払金で、備品│ │や有価証券等の購入対価の未払額を処理する科目です。一方、未払費│ │用は継続的に役務の給付を受けており、時の経過にしたがって役務を│ │享受したことによる費用を処理する科目です。例えば、決算期末まで│ │に提供された役務に対する費用(未払地代や未払利息等)が未払費用│ │となります。ただし、支払期日の経過した未払費用については、未払│ │金となります。 │ └───────────────────────────────┘ 友達「なかなか難しいですね。」 先輩「君の会社は3月決算だったね。じゃあ、毎月10日に支払う借入利 息があるとしよう。その利息は借入時の契約により前月の11日か らその月の10日までの利息なんだけれど、もし、3月10日の利 息が払っていなかったら決算の処理はどうなるかな?」 友達「期日が到来していて未払いということは未払金計上ですか?」 先輩「その通り。それに対して3月11日から3月31日までの利息は未 払費用として決算月に計上するということだよ。」 友達「なるほど。では、買掛金と未払金の違いは何ですか?」 先輩「基本的に変わりはないが、主たる営業活動上の未払額(商品の仕入 代金等)を処理する科目が買掛金となり、主たる営業活動以外の取 引(備品等の購入対価等)を処理する科目が未払金となるんだ。」 友達「なるほど、わかりました。」 先輩「じゃあ、次に仮受金について説明するよ。」 ┌─仮受金とは─────────────────────────┐ │金銭の受入だが、その取引の種類や内容が不明であり、相手勘定が確│ │定しない場合や、相手勘定は判明しているが内金や概算払いによる受│ │入を処理する科目です。ですから、取引の内容や金額が明らかとなっ│ │た場合には、該当する科目に振替を行って下さい。 │ └───────────────────────────────┘ 友達「内金等を処理する科目は前受金ではいけないのですか?」 先輩「前受金は商品や製品等の代金のように役務の提供を目的とする前受 収入を処理する科目なんだ。だから、商品や製品等の代金であって も正式に注文等を受けていないで最終的に受け取る金額が分からな い場合等は仮受金で処理する事になるんだ。しかし、決算期末にお いては、取引に応じた科目に振替を行う方が良いね。」 友達「わかりました。それから、長期滞留金には注意という文があります が、我が社も倒産した会社への仕入代金が2年以上も請求がなくて 未払いになっているのですよ。このような長期滞留金についてはど んな注意が必要なのですか?」 先輩「それは、以前に時効について勉強したじゃないか!!」 友達「あっ、そうか。消滅時効ですね。しかし、その時の会計上の処理は どうなるのですか?」 先輩「雑収入に計上する事になるんだ。でも、時効の援用が決め手になる から再確認しとくんだね。」(インフォメーション99年12月号 参照) 友達「再確認しときます。ありがとうございました。」
未払金・未払費用は皆様も毎月、決算期末に必ず利用する科目ですがその内容は今回勉強したように、奥深いものがあります。この機会に再確認して下さい。
今月号は、功刀智明建設鰍フX2評点を検証してみましょう。
工事実績である年間平均完成工事高を評価するX1評点に対し、X2評点は、年間平均完成工事高と自己資本額および職員数のバランスから企業規模を評価しています。算出方法は、功刀智明建設鰍モデルに検証してみますが、このX2評点を算出する際も、X1評点同様に激変緩和措置(詳しくはインフォメーションNo.207をご覧下さい。)が図られ、自己資本額および職員数について「審査基準日現在」または「直前2年営業年度末時点の平均」のいずれかを選択することが可能となりました。
功刀智明建設鰍フX2評点を検証してみましょう。
功刀智明建設鰍ヘリストラ計画の一環として、1年前から人員削減を行っています。そこで自己資本額と建設業職員数については「直前2年営業年度末時点の平均」を用いてX2評点を算出することにしました。功刀智明建設鰍フ自己資本額は 64,671千円、建設業職員数は25人となりました。
下記にあるX2評点を求める計算式の中の年間平均総完成工事高(A)は、X1評点同様に「直前3年平均」か「直前2年平均」の選択が可能です。ただし、この金額はX1評点と異なった基準を選択することが出来ません。先月号で説明した通り功刀智明建設鰍ヘ、X1評点において「直前3年平均」を選択しましたので年間平均総完成工事高(A)の金額は、903,413千円となりますが、本当に「直前3年平均」が有利だったのか検証してみましょう。
X2評点を求める際には、まず自己資本額数値および職員数値を下記の計算式より求め、それぞれの評点テーブル(X2-1、X2-2)から評点を求めます。
┌───────────────────────────────┐ │ 自己資本額/千円 │ │自己資本額数値=──────────────── × 1000│ │ 年間平均総完成工事高/千円(A) │ └───────────────────────────────┘ ┌───────────────────────────────┐ │ 建設業職員数/人 │ │職 員 数 値=──────────────── × 100 │ │ 年間平均総完成工事高/億円(A) │ └───────────────────────────────┘
自己資本額数値= 71 X2-1評点テーブル=90点(B) 職 員 数 値=277 X2-2評点テーブル=49点(C)


仮に、直前2年平均(884,936千円)を選択したと仮定して算出しますと、
自己資本額数値= 73 X2-1評点テーブル=90点(B) 職 員 数 値=312 X2-2評点テーブル=51点(D)
来月号からは、平成11年7月に施行された新経営事項審査において最も注目を浴びた、Y評点について検証して行きます。
9月23日午後4時マイクロソフト社から、Windows98の後継となる新 OS(オペレーションシステム)Windows ME(Millennium Edition ウィンドウズ ミー)が発売されました。このOSは、これまでの古い環境(16ビット環境)と新しい環境(32ビット環境)が共存する最後のOSとなります。これ以後に発表されるOSは、全て新しい環境のみのOSとなり、いわゆるDOS環境が稼働できる最後のOSがWindows MEとなります。マイクロソフト社は、2001年に新しい環境のみで稼働するOSに統合する事を発表しており、古い環境が稼働可能なOSはWindows MEで終焉を迎えることになります。DOS環境のソフトをお使いの方は、そろそろWindows対応ソフトへの移行が必要と思われます。

1.新機能の搭載
トラブル防止・解決機能(正常に稼働した状態に戻す機能)
デジタル機器への対応(デジタルビデオ編集機能等)
使い勝手の改良(画面や設定の簡略化)
2.不具合の修正(Windows98での問題点の修正)
3.新しい技術への対応、古い環境の整理
新しい接続方式(USB、IEEE1394)への対応及び改善
DOS環境の一部削除(現行のソフトで稼働しないものが出る。)
Windows MEへのバージョンアップは、デジタル機器への対応のためCeleron400MHz以上、メモリー64MB以上、ハードディスクの空き容量は、300MB以上となり、この条件を満たすのは、約1年前に販売されたパソコンからとなります。その他にもプリンター等の周辺機器が対応しているかどうかの確認も必要となります。
また、TKC戦略情報システムをお使いの皆様につきましては、現在動作確認中ですのでバージョンアップは、お控え下さい。
インターネットの普及に伴い、無料プロバイダー(インターネットへの接続業者)が登場してきました。無料と言うと聞こえは良いのですが、無料で運営できる訳がありません。無料で運営できる訳は、ホームページを見ているとそこに広告が表示され、この広告収入で運営が可能となっているのです。 格安のプロバイダーを利用する際の注意点としては、無料プロバイダーとして登場したハイパーネット社の様に、倒産してしまった会社がある等、まだまだ安定性に欠ける点です。また、インターネットのアドレスは会社の住所と同じですからむやみに変更する(変更せざるを得ない)ことは混乱を招きます。インターネットを始める際の手始めに、または、メインプロバイダー障害時のサブとして使う等が良いでしょう。ちなみに山梨県に接続先があるのはZERO(http://www.zero.ad.jp/top.html)ですが、ここは月150時間を超えると料金が発生し、来年1月からは年会費500円が取られ、ホームページを開く際には5MBで月々200円の料金が発生します。(完全に無料ではありません。)
以上、詳しく知りたい方は輿石までご連絡下さい。